素敵な笑顔は、美しい口元から
”ジルコニア”という言葉をご存知ですか?ジルコニアは、人工ダイアモンドとして有名でしたが、歯科領域では審美性素材として今、大変注目を浴びています。
これまで、歯科でもセラミックは使われていましたが、従来のガラスセラミックは強度やもろさの点で、セラミック単独で詰め物やかぶせ物に使用すると、かけてしまうことがありました。それを防ぐために金属で裏打ちをするのですが、そうすると光の透過性が悪く、透明感のない歯になったりしました。
しかし、ジルコニアは従来のセラミックより格段に強く、金属の裏打ちなくかぶせ物やブリッジをつくれるので、非常に自然で透明感のある歯を作ることが出来ます。
また、従来のジルコニアは、グラスセラミックに比べて透明感にかけましたが、最近では、グラスセラミック並みの透明度を持つものもできています。さらにノンメタル治療になりますので、メタルアレルギーの方にも安心してご使用いただけます。
アマンギルバッハ社製CADCAMセラミル
当院では、ジルコニアの加工には、ヨーロッパのアマンギルバッハ社製CADCAM“セラミル”を主として使用しております。このCADCAMミリングマシンは、世界最高峰の精度を誇っており、このミリングマシンを使用することで、より適合性の高い補綴物を患者さんに提供できます。
また、加工できるジルコニアの種類も非常に多く、様々なニーズに対応できる様になります。
ジルコニアの特徴
- 体に優しい
1、金属よりも硬く、天然ダイヤに次ぐモース硬度があります。種類によっては従来のセラミックの3倍程度、また、金属を超える強度があります。
2、光の透過性が高いため、透明感のある審美的に優れた歯を作れます。
3、強度を補う金属の裏打ちの必要がないため、透過性を最大限に生かせます。
4、曲げ強度、応圧に優れた、極めて破損を起しにくいセラミックです。
5、生体親和性が高く、体にやさしい歯科材料です。
6、金属アレルギーを起こさない、メタルフリーの治療が可能です。
7、耐熱性、耐久性、耐腐食性が極めて高い材料です。
- 色調、形がオーダーメイドできる
・ 歯の形、色は、人それぞれ個性があります。セラミックを使うと、患者さんの歯の色に合わせて色調、形を調整できます。
- 変色しにくい
・セラミックは、”入れたときは白かったのに、いつの間にか黄色くなった”ということがほとんどありません。
- 丈夫で長持ち
・ セラミックは強度に優れており、磨り減らず長くご使用いただけます。
- 歯茎にも優しい
・ 金属を使ったかぶせ物は、歯茎と接している部分を黒く変色させることがあります。セラミックは化学反応による腐食がなく、歯茎を変色させることはありません。また、表面が滑らかなため、レジン(歯科用プラスチック)に比べて歯茎の炎症が少なく、歯周病の進行が少なくなります。
当院で使用するジルコニアの種類
- 従来型のジルコニア
非常に硬いのですが、ガラスセラミックなどに比べると、光を通さないため、透明感がありません。そのため、透明感のあるガラスセラミックを表面に盛って使ったり、あまり見た目にこだわらない臼歯に使用したります。
- 高透過性ジルコニア
焼結の仕方を工夫することで、透過性を失う原因だったアルミナの含有量を0.25wt%から、0.05wt%以下に下げた物です。ですので、若干透明感が上がっていますので、当院では臼歯などでは、よく使用しています。
- グラデーションディスク
ジルコニアには、様々な色調があるのですが、歯は、一般に先端に行くほど透明で、歯肉の近くに行くほど透明度が低い、という特徴があります。それらをより正確に再現するために、層状に色を重ね合わせて色のグラデーションを再現するディスクも当院では使用可能です。