本日は、小室歯科近鉄あべのハルカス診療所に、北海道の帯広から、つがやす歯科医院栂安秀樹先生にご来院いただき、昼前から夜まで、当院の訪問診療や、地域連携について色々と研修や、アドバイスをいただきました。
栂安先生は、早くから、地域での高齢者医療に尽力され、居宅や、施設に訪問して口腔ケアや歯科治療をするいわゆる、訪問歯科治療のみならず、口を通して、地域の高齢者の方の健康づくりや健康維持に役立つことをコンセプトに、摂食(物をたべること)や、嚥下(飲み込むこと)の指導など、幅広く行われておられる、日本での高齢者医療の草分け的な先生です。また、当院と同様に、若手歯科医師や衛生士の教育にも非常に力を入れておられ、歯科医師卒後臨床研修の、単独型・管理型の施設として、早くから活動されております。
まずは、軽い打ち合わせの後、当院の提携施設での訪問歯科診療を同行していただき、多くのアドバイスをいただきました。我々が全く気づいていなかった視点で、患者さんから多くの情報を引き出され、また、その情報を有効に生かし、口腔ケアを始めとする、患者さんの全身管理に役立てるアドバイスを頂きました。当院からは、小室暁理事長をはじめ、訪問歯科を受け持つ小室渡ドクターや、地域連携室長、そして訪問担当衛生士などが同行しましたが、皆、目から鱗が落ちる思いでアドバイスを受けることができました。
また、ハルカスに戻った後は、訪問担当のメンバーを集め、ミニレクチャーをいただいた後、当院の定例の勉強会として、全員向けに、訪問歯科診療や、摂食嚥下治療の重要性や、またその具体的な方策、そしてそれにまつわるコデンタルの必要性などを1時間半にわたって拝聴することができました。当院での地域連携の取り組みは、まだまだ日が浅い状態ですので、今後の新たな目標や、新たな視点もいただくことができ、非常に有益な時間となりました。
その後は、夜遅くまで、懇親会を行いました。当院の、来年以降の地域連携のあり方や、方策などを具体的に語り合うことができ、今後2 3年をかけて、当院の地域連携をさらに発展させる大きな1日になった事は間違いありません。栂安先生は、非常に気さくなお人柄で、大学の臨床教授まで務められるほどの立場の先生ながら、非常に我々の目線に立ったディスカッションをしていただき、一同感謝の思いでいっぱいでした。また、臨床研修制度や、栂安先生が今後取り組まれていかれる、CADCAM等医院のデジタル化についても、色々と意見交換をすることができ、地域連携以外の分野でも、来年以降様々な関係を築いて行けたら良いと強く思いました。
本日の栂安先生の来阪を通して、当院の、歯科治療や、口腔ケアだけではなく、患者さんが、よく食べよく飲み込むことができる、と言う事についても、様々なコデンタルの力もいただきながら、さらに発展させていこうと思いました。
最後に、本日の講演会は、他法人の小室歯科とも、ZOOMでつないでの講演会となりました。ZOOMを利用しての講演会も、いろいろなシチュエーションを経験し、ずいぶん進歩が見られてきていると思います。コロナウィルスの感染状況が治まっても、ウェブを通じての教育や、配信を利用する流れはなくならないと思われます。期せずして始まったこのネットを通じての取り組みも、来年以降もさらに発展させていきたいと思いました。
写真は、勉強会の様子です。