天中生のみなさん、お元気ですか?
季節が秋に変わり、インフルエンザが流行ったりして、体調管理が難しい季節になりますが、皆さんはどのようにして体調管理をされていますか?
今回は、全身の病気に、お口の清掃状態がすごく大事だというお話をします。
皆さんは、「手洗い、うがい」がインフルエンザ予防の基本であることは、すでにご存じかと思います。それでは、インフルエンザの感染に、お口の中の細菌が重要な役割を果たしていることは、ご存知でしたか?
あるグループの報告によると、ある介護福祉施設で要介護高齢者に週1回歯科衛生士が口腔清掃を実施したグループと口腔清掃を実施しなかったグループを比較したところ、口腔清掃を実施したグループのインフルエンザ発症率が10分の1だったそうです。これは、ワクチンを接種するよりも効果があることなのです。この事実は、専門的には次のように説明されています。インフルエンザウィルスが侵入して増殖するためには、プロテアーゼという酵素が必要になります。お口の中を不潔にしておくと細菌が増殖しプロテアーゼの量も増えインフルエンザにかかりやすくなる度合いが増加傾向になるということなのです。口腔清掃で細菌を減らす事ができると唾液中のプロテアーゼの量が減りインフルエンザの発症も抑制されることになります。
お口の清掃は、お年寄りの死亡原因の3位である肺炎の予防にもつながることが分かっていますし、そのほかの全身の病気にも、お口の清掃は密接に関わっていることが分かっています。ですので、皆さんも家族ぐるみで、お口を通しての全身管理にチャレンジして頂きたいと思っています。
2010.11.10