本日、当院が主催し、第二回小室歯科デジタル技工セミナーを行いました。今回は、姫路から、セラミック技工のエキスパートである瓜生田達也先生にお越しいただき、当院の技工所に、当院の技工士3名、外部の院内技工士や、先生方をお招きして、開催されました。
当院では、2013年にセレック、2018年にセラミルを導入し、デジタル技工、特にセラミック技工に関して飛躍的に対応の幅を広げ、美しさや精密性など、技工の質も上がって参りました。
それでも、最近のセラミックの材料の開発は凄まじく、特にジルコニアなどでは、当院がセレックを導入した2013年では考えられないほど美しく、そして硬いジルコニアを加工することができるようになっています。
しかしいまだに、ジルコニアのようなセラミックスよりも、非常に透明感があり、前歯や、詰め物治療ではよく使われる、オーソドックスなガラス成分を多く含むセラミックス(ガラスセラミック)も、前歯などで多く使われ、ちょっとした工夫でさらに見た目を美しくすることができるテクニックがあります。
今回はそのようなジルコニアやガラスセラミックを、よりきれいに本物らしく見せるテクニックを1日かけて、学びました。受講生は、実際のジルコニアやグラスセラミックを模型上で着色を行い、これまでより1段レベルアップしたかぶせ物の作成に自信を持って作成出来る様になりました。
セミナー後は、ささやかな懇親会を行いましたが、そこでも受講生と瓜生田先生の間で、活発な議論が交わされ、有意義な時間となっていたようでした。瓜生田先生は、非常にシンプルな技法を使い、最大限美しい被せ物を作る技術を教えてくださいましたが、その技術を体得するまでに、様々なテクニックを試し、また初期の頃のまだ加工が難しい頃のセラミックに悪戦苦闘し、結果このようなシンプルな方法に行き着いたとのことです。これは、歯科技工にかかわらず、診療でも、また歯科医療以外のいろいろな技術にも通ずる話だと思いましたし、若い技工士ほど、これからの自分の技工の刺激になったようで、今後ともこのような企画を継続して続けていきたいと思っております。
写真は、左が被せ物に瓜生田先生のテクニックを用いる前の状態、右が完成の状態です。いかがでしょうか?見違えるように本物らしい美しいものになっていると思います。
当院では、来年も、診療のみならず、歯科技工においても、様々な計画を立てており、ますます患者さんに喜んでいただける詰め物やかぶせものを作る体制が整っていきそうです。
人に喜ばれることに喜びを。来年もより良い歯科技工に向け、更に進歩を続けます。