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2025.01.30

顔貌主導型治療とAIの連携とは!?フェイススキャナーとミリングマシン、3Dプリンターのデモを実施!

2025年も早くも一か月がたとうとしておりますが、みなさん如何お過ごしでしょうか?
こんにちは。理事長の小室暁です。
当院では、毎月月末にスタッフ全員で勉強会を開催し、新しい技術や治療方法について学んでいます。本年も、継続的に勉強会を行ってまいります!

今月は 業者様をお呼びして、「フェイススキャナー」、「ミリングマシン」 、「3Dプリンター」のデモを行いました。今回は、ショールームと当院をウェブでつなぎ、リアルタイムで最新のデジタル歯科技術を体験しました。

フェイススキャナーとは?

フェイススキャナーは、人の顔を3次元でデジタルデータ化する機器です。歯科分野では、咬合や顎位の分析、矯正治療、補綴治療(インプラントや義歯など)の診断や設計に役立ちます。
これまで、顔貌の変化や補綴物の設計は平面的な写真や模型をもとに行われることが多かったですが、フェイススキャナーを活用することで、よりリアルで精密なデータを取得し、診療に活かすことが可能 になります。
今回の勉強会では、フェイススキャナーを使って顔のデータを取得。そのデータをコンサルティングソフトに取り込み、治療計画のシミュレーションを行う一連の流れについて、プレゼンしていただきました。顔のデータだけでなく、歯並びデータ、CTデータまでがこれまでになくスムーズにソフトに取り込まれる様子を説明頂きました。
これにより、矯正治療の前後の顔貌変化や、補綴治療後のシミュレーションが患者さんにとってもより分かりやすい形で可視化 できるようになります。また、データを利用して3Dプリンターにて短時間でサンプルとなる補綴物を作成することができ、実際に患者さんの口につけて仕上がりをシミュレーションすることができます。

「顔貌主導型の治療」とは?

従来の歯科治療では、「補綴主導型」という考え方が主流でした。これは、最終的な補綴物(人工歯)の形態や機能を基準にして治療計画を立てる方法です。
しかし、フェイススキャナーやデジタル補綴設計技術の進化により、患者さんの「顔貌」を基準に治療計画を立てる「顔貌主導型の治療」へと発展しています。

補綴主導型 顔貌主導型
治療の基準 補綴物の形態・機能 患者さんの顔貌・表情・審美性も加味
診断方法 口腔内の形態・噛み合わせ重視 顔全体のバランス・審美性も加味
技術の活用 口腔内スキャナー、CT 口腔内スキャナー、フェイススキャナー、CT、(AI診断)
治療結果 機能性を最適化 機能+審美+顔貌バランスの向上

顔貌主導型治療のメリット

  1. 患者さんの理想に近い口元を実現できる
    矯正治療や補綴治療の計画を、単に歯の位置や形状だけでなく、顔全体の調和を考慮しながら 設計できる。
  2. 治療後の変化を事前にシミュレーションできる
    フェイススキャナーのデータを活用し、矯正後の顔貌の変化や補綴後の仕上がりを事前に確認 できる。
  3. デジタル技術と連携し、より精密な治療が可能
    口腔内スキャナーやCT、3Dプリンターとの組み合わせで、従来よりも精度の高い診療が可能 に。

ミリングマシンと3Dプリンターの活用

今回のデモでは、ミリングマシンと3Dプリンターの活用についても学びました。

ミリングマシンとは?

ミリングマシンは、補綴物(クラウン、ブリッジ、インレー、義歯など)をデジタル設計データから精密に削り出す装置 です。ウェブベースの補綴設計ソフトを使用し、リアルタイムで設計・製作の流れを確認しました。

3Dプリンターの応用

さらに、3Dプリンターの技術についても解説がありました。歯科分野での3Dプリンターの活用は広がっており、例えば以下のような用途で使用できます。

  • 矯正用アライナーの製作
  • プロビジョナル(仮歯)の作成
  • サージカルガイド(インプラント手術用)
  • 顎模型や診断用ワックスアップの作製

ミリングマシンと3Dプリンターを組み合わせることで、より迅速かつ精密な補綴治療が可能になる ことを改めて実感しました。
これらの製作機械もさることながら、設計ソフトがAIにより、補綴装置の形を自動的に設計すること可能になったことが画期的といえます。日々、世界中で設計される補綴装置の形が、WEB上に蓄積され、学習され、ブラッシュアップされるのです。つまり、日々、設計制度が上がり、スムーズになる時代に突入しているということです。

今回の勉強会では、

  • フェイススキャナーを活用した「顔貌主導型の治療」
  • AI使用による設計ソフトやコンサルソフトの進化
  • ミリングマシンや3Dプリンターを用いた最新の歯科技工技術

について学びました。
当院ではすでに、フェイススキャナー、顎運動の記録装置、CT、ミリングマシン、3Dプリンターなど、1連の ”顔貌主導型治療” を実現する機器は揃っています。

今後、これらをよりシームレスに繋ぎ合わせるため、ウェブベースのソフトや、AIを利用した効率化などがどんどん進められると思います。
当院ではデジタル歯科に力を入れているため、インプラント分野、矯正分野、コンサルティングなど、すべての分野において今後もデジタル歯科の研鑽に努めていきたいと思います。
今後も、デジタル技術の進化に伴い、新たな治療の可能性が広がっていくことを楽しみにしながら、最先端の歯科医療を追求 していきます!
来月の勉強会も、また新しい学びがあることを楽しみにしています!

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