小室歯科近鉄あべのハルカス診療所は、歯科医療人の教育、といったところに非常に力を入れ、医院運営の根幹の1つとしています。医院での定期的な勉強会等の取り組みはもちろん、歯科医師卒後臨床研修施設(単独型、管理型、協力型)、歯科助手専門学校の卒前研修施設、歯科技工士学校の卒後臨床研修施設等となり、常に若いドクター、コデンタルの教育に力を注いでいます。
その中で、特に歯科衛生士の教育には力を入れております。具体的には、大阪府下の3校の、衛生士学校の卒前実習施設となっており、切れ目なく、毎年多くの衛生士学校の学生さん達が、実習に来られます。また、小室暁理事長は、歯科衛生士学校の非常勤講師も拝命しております。
実習期間は、2週間から1ヵ月ほどと、ばらつきはありますが、多くの実習生さんに、より実りのある実習をして頂きたいと思い、当院でも様々な工夫を凝らしています。
もう、10年以上前に、初めて卒然実習の学生さんを受け入れ、その後、一校また一校と受け入れ先が増えていきました。また、歯科助手専門学校の卒前実習も受け入れをしております。一貫して受け入れの際に考えている事は、単に受け入れて見学のみをしていただくだけではなく、出来る限り患者様への診療に関わっていただいたり、相互実習をしていただいたり、様々な形で、当院からもコミュニケーションをとり、学校で学ぶ座学を、できるだけ臨床の場に結びつけることができるように配慮していきたいということです。
これまでも、診療台が空いている時間を見計らい、学生のスケーリングの相互実習を、先輩衛生士の指導のもと行ったり、レポートを拝見したりしてきました。最近では、さらに実践を深めるため、当院で行っている訪問歯科診療に、同行していただく試みも行いました。これは、今後非常に重要になる、地域連携においての歯科衛生士の役割を理解していただき、共に考えるために重要だと思っています。
また、可能な限り、我々が行っている、定期的な全体ミーティングにも参加していただいたり、勉強会に参加もしていただいておりました。
このような取り組みを、さらに加速させるため、この秋、新しくできたミーティングルームにて、個別に、実習生向けの勉強会を先輩衛生士により行うことが可能となりました。また、先日も、医院の衛生士、歯科助手向けにインビザラインの基礎と、カウンセリングについてのワークショップがあったのですが、実習生にも参加いただきました。途中、2人1組で、カウンセリングのロールプレイを行ったのですが、非常に上手にこなしておられ、学生の吸収力の早さに、目を見張りました。
今後とも、このような医院の活動に、積極的に参加していただくことを通じて、単に見学して終わるだけではない、生の医療活動を体感していただき、何かを得ていただけるように努力していただきたいと思っています。
また、実習生の方が来ていただき、我々も教育することによって、改めて学ぶことも多く、医院側にも大きなメリットがあると考えています。実習生の方に、いい医院だな、と思っていただける医院は、やはり患者様目線でも良い診療所なのではないかと思っています。ですので、今後ともこのようなご縁を大切にし、教育を通じた医院運営を強化していきたいと思っています。
最後に、本年の1年目の衛生士さんは、2名とも昨年実習に来ていただいていた実習生でした。また、当院に衛生士学校時代に、アルバイトに来てくださっていた生徒さんが、そのまま就職してくださることもよくあります。当院を、良いところも悪いところも見ていただいた上で、仲間になっていただけることも、教育をしていて大きな醍醐味となっています。