もう、2週間ほどがたちますが,当院の小室暁院長が、高齢者医療、および地域連携の勉強会に参加して参りました。
この勉強会は、北海道の帯広市及び更別村で行われ、主催は、医療法人秀和会つがやす歯科理事長の、栂安秀樹先生でした。つがやす歯科は、日本でも早くから高齢者医療や、地域連携について取り組んでこられた歯科医院で、全国でも有数のノウハウと経験と、医院スケールを持って、地域連携に取り組んでおられます。単に、施設や居宅に訪問して治療や口腔ケアを行うだけではなく、近年注目されている、咀嚼能力の低下や、摂食嚥下困難な症例などの管理にも取り組まれ、口を使って食べ咀嚼し飲み込む、といったことについてトータルにご高齢の方の管理を行うことができるシステムを構築されております。
今年からは、医院とは別の棟に、気軽に地域の方が集まれるスペースを作り、そのスペースで、気軽にお口のみならず全身の健康について相談したり、その延長で、お口の状態や、全身の状態をチェックできるような体制を整えておられました。機器も最新のものを多数揃えておられました。そうすることで、病気になるまでに、予防という観点から、地域の方の健康をサポートすることができることとなり、そのスケールの大きさに、圧倒されてしまいました。
また、当院も取り組んでいる、歯科医師卒後臨床研修の単独型、管理型施設にもなっておられ、そのネットワークを生かし、全国から広く情報を集められています。その結果この地域医療の取り組みを、臨床研修医の教育などにも、うまく活かしておられ、当院としても、今後の方向性に大きなアイデアを与えて頂くきっかけとなりました。地方にありながら、感染対策も万全に整えられ、当院でも、新たに取り組みたい方策のアイデアも頂きました。
また、老年歯科医学会元理事長で、東京歯科大学老年歯科学講座の元教授の、櫻井薫先生にも、義歯の製作についての勘所の授業、また、口腔機能低下症の診断と訓練についての実際を学ぶことができ、非常に有意義な二日間となりました。
夜には、懇親会も含め、多くの先生と医科歯科連携や、歯科医師臨床研修制度についてのいろいろな情報交換もでき、これも非常に有意義な時間となりました
まだまだ、コロナウィルスの感染は完全に収束を迎えるとは言えず、学びと言えばネットを通しての学びが主流となっている昨今ですが、このようにしてリアルに情報を得て、人と会い、ディスカッションする事は、改めて、新しいアイデアや方向性の確認などを呼び起こし、必要なことだと感じました。
当院では、今回のように、臨床研修制度や地域連携など、他には無い取り組みを行なっており、全国規模で様々な先進的な取り組みをしている医院とのつながりを通して、更に前進して参りたいと思います。
写真は、北海道の広大な麦畑です。
このような大地ゆえに、大きなビジョンが生まれるのではと、勝手な想像をしてしましました。