6月24日から、6月の29日まで、アメリカのボストンで、インプラントのデジタル歯科研修を受けてまいりました。この研修は、半プライベート的に行われている研修で、小室歯科近鉄あべのハルカス診療所で使用しているバイコンインプラントの、新しいトピックスのみならず、バイコンインプラントが考える、新しいデジタルソリューションについてのアップデートを毎年行っており、非常に実りある研修となっています。私は2016年に参加させていただいて以来の2回目の参加となりました。毎回参加される方は、デジタル歯科でも日本でもトップを走る方々ばかりで、研修のみならずそのような方々と情報交換をさせていただけるのも、非常に有意義な研修となっています。
ボストンはアメリカの東海岸に位置し、ヨーロッパからの移民が最初に上陸した場所でもあると言うことで、アメリカでは最古の街として認識されています。また、ハーバード大学や、タフツ大学、ボストン大学などアメリカでも歯科をリードする大学が多数存在し、大学以外でもバークリー音楽学校や、大リーグやバスケットのプロチームなど、非常に学術、文化、スポーツと華やかな街となっています。
そんな街にバイコンインプラント社の本社があるのですが、着いた次の日から三日間ほぼ缶詰の状態でデジタル研修を行いました。主なトピックは、インプラントを安心安全に埋入するためのサージカルガイドのソフトの導入と、当院でも現在使っている新材料トリニアについての、アップデートとなります。
当院では、より安心安全にインプラント枚入を確立するために、CTのデジタルデータと、お口の中のデジタルデータを重ね合わせて、分析用のデータを作り、それを利用してインプラントの埋入ポジションを決定します。現在では、そのデータをもとにサージカルガイドと言う、設計通りにドリルを入れていくための機器を作るのですが、これまではデータ作成や、サージカルガイドそのものの作成に時間とコストをとられておりました。今回、新しく導入したサージカルガイド設計ソフトでは、当院の技工士と協力して、院内で自家製で設計データを作成することができるようになりました。
そうすることで、より分析データの精度が上がり、しかも迅速になるため、患者さんにとっても安心安全な手術をするにあたってのメリットが大きくなりますし、ほぼ全症例において、この分析ソフトによる分析により、患者さんに術前の説明を行うことが可能になりそうです。
昨日、院内においてドクター向けの説明会を行いました。非常に簡便なソフトですので、院内技工士と協力してより精度の高いインプラント術前分析を行っていける体制を確立させて頂きたいと思っています。