12月1,2日、小室暁理事長が所属する、日本臨床歯科CADCAM学会にて、1年で1番大きな学術大会が行われました。
今回は、1日目のシンポジウムにて、”臨床現場での様々なデジ タルトリートメント”という題で、セレック、3shape、iTero、セラミルなど、様々なイントラオーラルスキャナを使用した、各歯科診療分野のエキスパートの先生方の発表を伺うことができました。
その中で、歯列矯正分野では、矯正の専門の先生による、iTeroを使った歯列矯正についての発表がありました。iTeroは、現状の日本では、最も矯正分野と親和性の高いイントラオーラルスキャナとなっています。タッチパネルにより、全て操作が完結し、お口の中の歯型を光で撮影すると、その情報がデジタルデータとして取り込まれます。
iTeroではそのデータを、即時にインターネットを通してクラウド上のサーバーに保存し、患者さんと診療計画のディスカッションをしたり、実際の治療用のマウスピースを作成したりすることができます。
デジタルを使って、治療終了時のシュミレーションをする事は、患者さんにも非常にわかりやすく、また、シュミレーション通りにマウスピースを作成したり、ブラケットと言う矯正のワイヤーを止めるアタッチメントの位置を決めたりすることができ、非常に治療の簡略化、および精密化に役にたつ道具といえます。
当院では、iTeroは未導入ですが、同じイントラオーラルスキャナのセレックがありますので、来年度からは、イントラオーラルスキャナを使いデジタルデータを取得し、iTeroと同様に様々な治療器具の作成に役立てていきたいと計画しています。
実際現在でもデジタル上で患者さんに仕上がりを見ていただいたり、これまで通り型取りせていただいた歯型をデジタルデータに変換したりする事は行っており、これをより効率よく運用するために、システム構築をしていきたいと思っています。
当院の矯正ドクターは4人おりますが、その中には、もうすでに模型を使わず、デジタル上で全て診断をされているドクターもおられる位です。時代は猛烈な勢いで、デジタル化に進んでいっています。当院も矯正分野でもデジタルの恩恵を入れるように、充分に最新技術を取り入れ患者さんに還元していきたいと思っています。