6月16日から19日まで、当院の歯科医師、歯科衛生士、歯科助手、コーディネーターからなる訪問歯科チームが、横浜で開かれた、日本老年歯科学会への参加および東京の新小岩にあるこばやし歯科への見学を行いました。ご報告したいと思います。
このホームページでも、都度発信させていただいておりますが、近年の超高齢化社会の進展により、我々歯科医師も外来にて歯科治療を行うだけではなく、訪問歯科を中心とする地域連携によって、医師やケアマネージャーさんなど、様々な多職種の専門家と連携して治療を行う必要が増えて参りました。
また、我々が昔から専門としていた入れ歯やインプラントなどの”噛めるようにする治療”と言うものも、単にその時、食物をよく食べれるようにすると言うだけではない視点から、治療する必要が出てきました。
つまり、食べられるようにする、と言う視点だけでなく、”食べることを始まりとして、よりよく栄養を摂取できるようにして、体力の低下を防ぐためにはどうするか”、といった広い視点からのアプローチが必要になってきています。
当院の訪問歯科チームは、近年、ますます注目されている地域連携分野での知識の習得と地域連携分野にて活躍する多職種の専門家との情報交換のために出張に行って参りました。
ドクターは、地域連携の責任ドクターである小室渡だけでなく、研修医卒後一年目期待の若手のO先生も参加されました。
老年歯科学会は、老年歯科医療に特化した専門的な情報と知識を提供する学会です。セミナーやワークショップでは、高齢者の口腔ケアに関する最新の研究結果や治療方法について学ぶことができました。
また、他の歯科医師や衛生士、歯科助手との交流の中で、実際の臨床経験やケースについての意見交換が行われ、多くの知識を得ることができました。
これらは、我々の日常の臨床においても大いに役立つ知識であり、今後の実践に生かしていきたいと思います。
さらに、学会では嚥下内視鏡、ミールラウンドなど専門技術や最新の診断についても学ぶ機会がありました。高齢者の口腔環境は他の年齢層とは異なる特徴を持っているため、適切な診断と治療計画を立てるためには、最新の技術と装置の活用が必要です。学会で紹介された新しい技術や装置について学ぶことで、より効果的な治療を提供できるようになると思います。
学会出席の翌日に、新小岩の小林歯科医院に訪問診療を中心に見学に参りました。
小林健一郎院長は、小室暁理事長との長年の親友であり、これまでも継続的にコミニケーションをとらせていただいております。チーム全体で、見学をさせていただいたのは、初めてで、今回初めて訪問の現場も同行させていただき、現場レベルでの気づきが、非常に多かったように思います。
訪問歯科診療は、緻密に計画された計画に基づき、効率的に診療することが、術者、患者双方に求められます。大規模に訪問診療を展開している医院だけあり、ちょっとした工夫が随所に見られ、今後の日常臨床のブラッシュアップに直結しそうで楽しみです!
このように、学術レベル、現場レベルで、多くの学びを得ることができた関東出張でありました。
地域連携は、多くの専門家と時間をかけてつながりを作り、行う作業も多く、今回いただいた様々な大きな構想は、一朝一夕では形になるものではないかもしれません。法人全体で、中期目標をたてて、一歩一歩歩んでいきたいと思います。
また、日々の現場に落とし込める学びもたくさんありました。それらを、一つ一つ取り入れ当院の地域連携活動をより一層高めていきたいと思っています。
当院の地域連携の明日と未来、両方にためになった出張でございました!
また、訪問チームには、是非学会認定医、学会認定衛生士など、取得のサポートもしてまいりたいと思っております!
当院の地域連携については、以下をご覧ください。