この週末、北京にて、小室歯科近鉄あべのハルカス診療所の院長が、ISCDセレック国際トレーナーの資格を更新に、中国の北京で研修を受けて参りました。
この資格は、ISCD(international society of computed dentistry)という、世界規模のセレックを主とするデジタル歯科の学会が認定するセレック国際トレーナーです。この資格は、一定のセレックの経験を積んでおり、受講生にセレックをレクチャーする資格があると認められる歯科医師がISCDの日本支部より推薦され、そうして集まった歯科医師たちが今回のような2日間のレクチャーを受け、最後に試験を受け、合格することで得られるものです。
この資格は2年ごとに更新されます。やや更新頻度が多い気がしますが、それだけデジタル歯科の世界は進歩が早いということです。
今回のレクチャーでは、新しいセレックのソフトのバージョンの説明や、製品の説明、それとこれからの展望を、シロナ社の本社(ドイツ)幹部の方より直々にプレゼンいただきました。セレックのソフトでは、最新のcerec sw4.5についてレクチャーを受けました。このバージョンになって、初めてスキャン時にシェードテイクング、つまり歯の色調を数値化して、チェックすることができるようになりました。セレックは、セラミックを扱う審美的な治療です。それだけに当院では、院内技工士が詳細に色あわせをいたしますが、その時に数値による客観的なデータが出ることは、非常に有用なことだと思います。また、ソフトも細かく修正がなされており、また、セレックが大きな進歩を遂げたと実感しました。また、トレーナーのミーティングだけあって、内容は非常に高度で、また、トレーナーの方から、何か改善してほしい要望を直接伝えることもでき、質問もできることから、非常に内容の濃いものとなりました。
その他の内容は、近年日本でも様々なイントラオーラルスキャナが販売されていますが、その詳しい比較、そして、イントラオーラルスキャンの精度についての詳しい講義を受けました。我々が使用しているセレックのスキャン精度は非常に高いものがありますが、それは、正しい条件で、正しい使用をした時に初めて発揮されます。そのことについて、新たな知見を得るとともに、改めて再確認することも多い講義でした。
このコースでは、レクチャーをする講師の養成が目的だけあり、知識だけでなく、講義の効果的な進め方、講義方法、態度・振る舞いにいたるまで、様々な講義をいただき、レクチャラーとしての総合的なレベルアップを図ります。
また、最後にこれらの内容の理解を深めるために、テストが行われましたが、なんとか合格!無事に資格を更新することができました。
今後とも、この経験を生かして、当院の診療レベルを上げるだけでなく、広く正しいCADCAM治療の普及に努めていけたらと思っています。
2017.08.28