先週末、小室歯科近鉄あべのハルカス診療所の小室暁理事長が理事を務めさせていただいている、日本臨床歯科CADCAM学会関西支部の例会が行われました。
今回は,昨年に引き続き、セレック治療における、アシスタント、衛生士の役割について、詳しく学びました。セレック治療は、CADCAMといういわばデジタル診療の範疇に当たるものですので、とかく、人間の手が入らない、治療のように考えられる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、カウンセリングをして、セラミック治療について詳しく説明する、歯を適切に削る、セラミックスを適切に接着する、ということに関して、必ずドクターだけでなく、アシスタントの力が必要になります。
今回のセミナーでは、カウンセリングに必要な唾液検査、口腔内写真の撮影の仕方、セラミックと金属の違いなどについて、学びました。
唾液検査は、セラミック治療では、当院でもしばしば行われる検査です。人の口の中には、虫歯菌が大量に生息しています。しかし、その菌は、虫歯の原因になるもの、不適合な詰め物やかぶせものの周囲に生息するものなど、様々です。そういった虫歯菌の活性を調べ、また、唾液自体が虫歯に抵抗性のあるものかどうか、調べます。本日は、この方法の復習と、患者さんへの結果の伝え方についてレクチャーを受けました。
また、口腔内写真についてですが、これも、当院でも頻繁に撮影し、患者さんの説明に使用させていただいているものです。百聞は一見にしかずと言いますが、患者さんは、セレックで撮影したデジタルデータ、また、口腔内の写真をみると、一様に驚いたり、びっくりされたりします。当院では、このような唾液検査や写真を使って、”見せる”ことをよりこだわっていきたいと思っています。例えば、歯をけずった部分の画像が、セレックなら、すぐ見ていただけますし、その後の作成工程も、もしご希望なら、見ていただけます。また、口腔内写真は、術前、術後の状態はもちろん、金属詰め物を外した時の、虫歯の状態もよく見ていただくことができます。皆さん、想像されていたよりも汚れて、虫歯も大きいので、驚かれます。セラミックでは、そうなることは少ないので、そのことで、セラミックの修復の良さをわかっていただけることも多いです。
終了後は、役員、講師が集合して、食事をしながらの理事会も行いました。活発な議論が行われました。また、今回も当院のスタッフが参加し、一緒に勉強しました。今後も、学会の支部会、総会、そして何より日々の医院での勉強会を通して、医院全体でセラミック、CADCAM治療のレベルを高めていきたいと思います。
2017.06.11